2013年6月29日(土)
都教委の特定教科書排除
教科書全国ネットが抗議
子どもと教科書全国ネット21は28日、「東京都教育委員会の特定の教科書排除の見解の議決に抗議し、撤回を求める」声明を発表しました。
声明は、都教委が実教出版の『高校日本史A』『高校日本史B』を「都立高校等において使用することは適切ではない」とした「見解」を出したことについて、実教出版の教科書の「(日の丸・君が代について)一部の自治体で公務員への強制の動きがある」との記述は事実を指摘したものであり、文部科学省の検定でも認められたものであると指摘。それを都教委の「考え方と異なる」として排除することは「文科省の見解さえ否定する『二重検定』であり、到底容認できない」としています。教科書の選定は「学校の教育課程編成権に属するもの」で、「見解」はこれに乱暴に介入して、教育基本法16条などに違反する不法・不当なものだとのべています。
さらに、憲法が保障する言論・出版の自由、学問の自由に反する重大な憲法違反の行為であると指摘。今回の行為を許せば、都教委が気に入らない教科書をいくらでも排除できることになるとのべ、「見解」を議決した全教育委員の責任を指摘し、撤回を求めています。