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2013年1月17日(木)

防衛省 指名停止に抜け道

処分中の三菱電機が下請けに

次期Xバンド衛星通信

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 自衛隊の作戦部隊の指揮統制に使われるXバンド衛星通信の次期システムの整備・運営事業を、衛星通信会社スカパーJSATグループが落札しました。防衛省は15日、同社がNECなどと設立した特別目的会社と事業契約を結んだと発表しました。

 契約額は約1221億円で、契約期間は2030年度末まで。同省によると、特別目的会社からの再委託を受けて衛星を製造するNECの下請けに、三菱電機が入ります。

 三菱電機は300億円を超える水増し請求事件で、同省などから指名停止処分を受けています。同省の広報担当者は、現在の指名停止処分の制度は、2次下請け(孫請け)以下は対象外だと説明します。指名停止の措置がペナルティーとして十分機能していない実態が、改めて浮き彫りになりました。

 現在、同省はスカパーJSATが所有・運営する通信衛星3機の機能を年間約60億円の利用料で借り上げています。そのうち2機が15年度中に設計寿命を迎えるため、後継機を整備します。次期システムはPFI方式(民間資金を活用して公共施設を整備・運用する方式)で実施。衛星の製造・打ち上げ・運用から地上施設の管理まで一括契約するものです。

 自衛隊のXバンド衛星通信の利用可能エリアは北西太平洋からインド洋周辺。利用目的は、海外派遣先での現地状況の迅速な把握・指揮命令、弾道ミサイル防衛における迅速な情報伝達・指揮命令など。Xバンドは気象の影響を受けにくいのが特徴で、軍事通信などに利用されています。

不正温存許されない

 三菱電機などが指名停止中に巨額受注している問題を国会で追及してきた日本共産党の井上哲士参院議員の話 これまでも指名停止中に、代替の会社がないといったことを口実に契約する“抜け道”があった。これに加えて今回のようなやり方は、不正を温存するもので許されない。

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