2013年1月13日(日)
学び支える 奨学金に
給付制実現・学費無償化を 「会」が署名行動
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給付制奨学金の実現と教育の無償化を求める宣伝署名行動が12日、東京・JR御茶ノ水駅前で行われました。労働組合や学生の団体などでつくる「国民のための奨学金制度の拡充をめざし、無償教育をすすめる会」(奨学金の会)の取り組みです。
日本の公的奨学金制度は、卒業後に返済しなければならない貸与制です。OECD(経済協力開発機構)加盟30カ国で授業料が有料で給付制奨学金がないのは日本だけです。署名は▽返済不要の給付制奨学金の実現▽公私とも高校無償化、大学の学費減免制度拡充―などを求めています。
全日本学生自治会総連合の藤浦修司委員長は「親戚からの借金で大学に通う学生、奨学金で数百万以上の借金を負うことができずに学びを諦める学生が大勢います。社会のこういう状況をなんとしても変えていきましょう」と訴えました。
「チェンジ! 学びを支える社会に」と書いた横断幕を掲げながら学生らが「奨学金拡充を求める署名です」「教育費無償化を」と呼びかけると、高校生や保護者など、1時間の宣伝で約130人が請願署名に応じました。
署名した東京都世田谷区の男子高校生(2年生)は「父が職を失い、大学生の兄と中学生の弟の3人兄弟を、母がパートで支えている」といいます。「卒業後の返済が怖くて、奨学金も利用していません。みんなが受けられる給付制の奨学金をつくってほしい」と語りました。