2012年6月24日(日)
奨学金負担軽減を
宮本議員 就活実態取り上げ
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日本共産党の宮本岳志議員は19日の衆院青少年問題特別委員会で、深刻な「就活」の実態を取り上げるとともに、将来不安に拍車をかける奨学金負担の軽減を求めました。
宮本氏は、就職失敗を原因とする20代の自殺者が2007年の60人から10年には153人へと倍増していることを指摘。「命まで絶ちたくなる学生たちの苦しみがわかるか」と追及しました。中川正春担当相は「社会全体が新しいシステムにもっていく必要がある」と答えました。
宮本氏は「若者は就職失敗を人生の失敗と受け止めざるをえないような厳しい現実がある」と述べ、きめ細かい雇用対策を要求しました。
また、奨学金の返済に苦しむ若者が「高校、大学に借金を作りに行ったようなものだ」と悲痛なメールを寄せてきたことも紹介し、「経済負担を軽くするためにも給付制奨学金に踏み出すべきだ」と主張しました。
中川担当相は「所得連動返済型無利子奨学金制度をつくった。『出世払い』で実質的には給付型と同じ効果がある」と答弁。宮本氏は、所得連動型奨学金は年収300万円まで返済を猶予する制度でしかないことを指摘し、「年収わずか300万円がどうして『出世』といえるのか。安心して学べる給付措置を行うべきだ」と強調しました。