2012年6月13日(水)
消費税、1病院 年1.2億円
自治体系 “10%なら経営できない”
全国自治体病院協議会(邉見公雄会長、926病院)が、会員病院を対象に緊急に行った調査(4月)で、2010年度に負担した消費税(損税)は1病院あたり平均で1億2414万円に上ったことが分かりました。
874病院(指定管理病院を除いた)を対象にしたアンケートで、有効回答は164病院。同協議会は、「500床以上の病院では年間3億円以上もの負担となって、病院経営を圧迫している」としています。
医療費は消費税非課税となっていますが、医薬品や医療機器、医療・介護材料、給食材料をはじめ、すべての仕入れには消費税がかかっています。実質的に病院は、仕入れにたいする「最終消費者」として消費税を自己負担せざるを得ない(損税)実態です。
邉見会長は、現行の消費税率5%でも、「自治体病院の経営は青息吐息です。このままでの増税では経営への影響が大きすぎて成り立たない。損税をなくす方法を検討したい」としています。
アンケートでは、「社会保険診療報酬に係(かか)る消費税は軽減(ゼロ税率など)を」「医療機関が購入する薬品・診療材料は非課税に」「仕入れに係る消費税は全額控除対象に」などの意見が多く寄せられました。
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