2012年5月14日(月)
子育て新システム廃案に
保育フェスティバル 全国から親子ら6000人
公的制度解体許さない
五月晴れの13日、「いりません! 保育を産業化する子ども・子育て新システム 5・13みんなの保育フェスティバル」(同実行委員会主催)が開かれました。6千人を超える保育関係者や子ども連れの保護者らが東京・明治公園に集い、新システム関連法案の廃案を求めました。
「全国からたくさんの人が集まっていてびっくりしました」と話すのは、埼玉県所沢市の私立あかね保育園保護者会長(37)。「いちばん心配なのは、何でもかんでもオプションになって、今より保育にお金がかかるんじゃないかということ。消費税が上がって、新システムも導入されたら、怖くて子どもなんて産めなくなる」と話しました。
民族歌舞団荒馬座の力強い太鼓の演奏で決起集会が開会しました。日本自治体労働組合総連合の野村幸裕委員長が開会あいさつ。全国保育団体連絡会の実方伸子事務局長が基調報告し、▽市町村の保育責任がなくなる▽子どものために公費が使われなくなる▽保育の質が低下する―など新システムの問題点を指摘。「公的保育制度解体を許さないたたかいは、まさに正念場です。緊急に運動をすすめていきましょう」と呼びかけました。
各分野から4人が報告。保護者代表の新日本婦人の会西東京支部のお母さんたちは、「学習会を通して知り合ったつながりを大事にして、新システム反対の声を広げていきたい」と語りました。
経営者を代表してマイクを握った、さいたま市私立保育園協会の剣持浩会長は「保育園には65年間の文化がある。その保育が新システムの下ですべて壊される」と話し、運動を広げるために今月末、千人規模の集会を埼玉県内で開くと発表しました。
新システム関連法案の廃案を求め、すべての子どもの権利とすこやかな成長が保障されるよう運動を大きく広げよう、と呼びかけるアピールを採択。終了後、都内をパレードしました。
決起集会に先立ち、ステージでは替え歌やダンス、寸劇などで新システム反対の気持ちを表現しました。会場内に設けられた17のテントブースでは、学習会や交流会、展示など多彩な企画も。棒人形劇や工作教室などのコーナーで、子どもたちの歓声があがっていました。