2012年3月28日(水)
いい学校 生徒と共に
原職復帰 教員ら会見
近大泉州高 解雇無効確定 最高裁
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近畿大学泉州高校(佐々木敏昭理事長、大阪府岸和田市)による教員不当解雇問題で、最高裁(古田佑紀裁判長)は21日、理事会側の上告を棄却、大阪高裁の解雇無効判決が確定しました。教員が所属する大阪私学教職員組合と同近大泉州高校分会は27日、堺市役所で記者会見し、原職復帰をかちとる意欲を語りました。
不当解雇裁判で勝利したのは、山本六彦さん(60)ら5人。2008年3月29日に突然、予告なしで解雇されました。「整理解雇4要件」の是非が争われ、昨年7月15日の高裁判決では、「4要件」のうちの解雇回避の努力が満たされていないと断じました。労働組合が人件費削減策に応じる用意があると申し入れたことに、学園側は財政再建策を提示せず、学園側の回避努力を尽くしたものとはいいがたいとしています。
大私教幼小中高校専門学校部の岩井繁和書記長は、「労働者の大きな支援でかちとった判決です。現在たたかっている日航解雇撤回裁判やダイキンの仲間の裁判に大きな力となります」と話していました。
原告3人が発言しました。山本さんは「一日も早く学校のために生徒のために頑張りたい」と語ります。
吉野康雄さん(57)は「多くの人の支えでたたかうことができました。すばらしい学校をつくりたい」。松岡好美さん(56)は「解雇されてから4年間。教壇に立てることがどれだけ幸せかとつくづく実感します。生徒と一緒に一から泉州高校をつくり直したい」と表明しました。