2012年3月18日(日)
奨学金 無慈悲取り立て追及
衆院委で宮本議員「相談に応じよ」
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日本共産党の宮本岳志議員は16日の衆院文部科学委員会で、日本学生支援機構による奨学金の無慈悲な取り立てを直ちにやめさせるように求めました。
宮本氏は、滞納3カ月で個人信用情報機関のブラックリストに載せられ、9カ月で法的処理、滞納に10%の延滞金が課されると指摘。「子育てする人間にこんな仕打ちをする日本には未来がない」と話す100万円近い延滞金を迫られた母親の声を紹介し、「金利さえ返せないのに延滞金が払えるわけがない」とただしました。
城井崇・文科政務官は「返還を促す側面をもち、公平性の観点から課している」と答弁。宮本氏は「促すためなら返還意思を示せば相談と減額に応じるべきだ」と主張しました。
宮本氏は、弁護士を立てた交渉中に返還者や保証人に機構が直接取り立ての連絡をした例を紹介。また、裁判でも延滞金を一切減免せず、「金融業者との『特定調停』制度よりもひどい」と弁護士から告発が寄せられていることをあげ、サラ金やヤミ金より無慈悲なのかと批判。城井氏は「督促前のプロセスの周知を丁寧にすることは徹底していく」と述べました。
宮本氏は、年収300万円未満の場合に返還が5年間猶予される制度について、知らずに未申請なら遡及(そきゅう)して適用すべきだと主張。平野博文文科相は「だめだということではない」と答えました。