2012年3月15日(木)
大阪「君が代」斉唱 教員の口元を監視
橋下市長友人の校長が指示 和泉高
大阪府立和泉高校(岸和田市)の卒業式で、中原徹校長が「君が代」斉唱の際に教職員の口元を見て歌っているかどうかを監視し、チェックしていたことがわかりました。
和泉高校の卒業式では、教員は「君が代」斉唱時は全員起立。教頭が教員の口元を目視で確認し、口が動いていないとされた3人が校長室に呼びだされ、うち1人が歌っていないことを認めたもの。
中原校長は、橋下徹大阪市長の友人の弁護士で、橋下氏が府知事時代に民間人から校長に登用されました。
中原氏からメールで報告を受けたという橋下市長は「中原校長は職務命令を忠実に守った。当たり前といえば当たり前。そこまでやっていない方がおかしい」と強弁しました。
大阪府では昨年6月、「大阪維新の会」(代表・橋下市長)府議団提出の「君が代」起立強制条例が強行されました。これを受けて、府教委は今春の卒業式にむけ、府立学校の全教職員に「君が代」斉唱時に起立・斉唱するよう初めて職務命令をだしました。
府教委は、すでに不起立の14校17人を「戒告」処分し、斉唱しなかった和泉高校の教員については「事実関係を把握して処分するか検討する」としています。
府立高等学校教職員組合(府高教、全教加盟)は12日、職務命令違反者の処分に抗議し、撤回を求める要請書を府教委の中西正人教育長に提出しました。