2012年2月18日(土)
大阪「思想調査」に抗議
川崎・購読調査裁判弁護団ら
「川崎市による憲法違反の政党機関紙購読調査」裁判の弁護団、原告団、裁判を支援する会は16日、「大阪市による『労使関係に関する職員アンケート調査』に強く抗議し、即時中止を求める」抗議文を発表しました。
川崎市では阿部孝夫市長が2003年、公明党市議の質問に応じて市の幹部職員を対象に「市議から政党機関紙の勧誘を受けたことがあるか」「圧力を感じたか」などを問うアンケート調査を実施。6人の市職員が調査は内心の自由を侵す憲法違反の思想調査にあたるとして市長を提訴し、東京高裁で11年に「思想及び良心の自由の保障との関係で限界に近い領域にある」と調査の不当性を指摘する「実質勝利」判決が確定しました。
抗議文では、大阪市の調査は「憲法が保障している『思想・良心の自由』、プライバシー権、組合活動の自由を著しく蹂躙(じゅうりん)する違憲行為」と指摘。橋下徹市長の「業務命令」で憲法違反が行われていることについて、東京高裁判決が任意の調査でも「対象者の政治的傾向等の推知可能性という点で、権利侵害を生ずる限界に近い領域にある」と認定したことを示し、「大阪市の場合は、処分による制裁を前提に、氏名・職員番号を記入させる強制調査であって、憲法違反は明白である」と訴えています。