2012年1月30日(月)
中国河川 カドミウム検出
飲料水確保に全力
広西地域
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【北京=小寺松雄】中国メディアによると、広西チワン族自治区を流れる竜江で基準値を超える毒性物質のカドミウムが検出され、飲料水の安全が脅かされています。当局は中和剤の投入によるカドミウムの凝固、飲料水確保などの措置をとっています。
きっかけは今月15日に宜州市のダム湖で魚が死亡しているのが発見されたこと。調査の結果、汚染源が河池市にある広西金河鉱業とわかり、操業停止の措置がとられました。
市当局は26日から石灰とポリ塩化アルミニウムを竜江に投入して、カドミウムを固定化する作業を続けています。この結果、河池市内の竜江のカドミウム含有量は減少しているといいます。しかし竜江の一部では基準値の5倍を超えるカドミウムが検出されました。
竜江の下流にあたる柳州市の柳江では、26日昼に基準値をわずかに超えるカドミウムが検出。同市は各所のダム湖などでカドミウム濃度を減らす措置をとり、2時間ごとに数値を公表しています。
市政府は、住民に柳江の水を飲料水として使うことを一時的にやめるよう要請。臨時の水源を探す措置をとると発表し、またボトル飲料水などの確保に全力を挙げています。