2011年12月27日(火)
6カ国協議再開を
中国主席 野田首相と会談
【北京=小寺松雄】野田佳彦首相は26日午前、北京の人民大会堂で中国の胡錦濤国家主席と約40分間会談しました。両首脳は、2008年の胡主席訪日の際に両国が発表した日中共同声明で確認された両国の「戦略的互恵関係」をさらに前進させていくことで一致しました。
北朝鮮問題では、野田首相が「6カ国協議の議長国であり、北朝鮮に影響力をもつ中国の役割は重要だ」と発言。胡主席は「金正日氏死去後の情勢に注目し、関係国と緊密に連絡を取り合いたい」としたうえで、「6カ国協議を再開して非核化を実現し、朝鮮半島の長期的安定をはかりたい」と表明。「これは関係国だけでなく、国際社会の幅広い期待だ」と述べました。
また双方は国交回復40周年にあたる来年、経済協力とともに人的交流をいっそう活発にしていくことでも一致しました。
首相は胡主席との会談に先立ち、呉邦国全国人民代表大会委員長とも会談しました。
なお野田首相は一連の会談では、昨年秋以降、両国の間で係争が激しくなっている尖閣諸島問題については提起せず、中国側も持ち出しませんでした。
中国公式訪問を終えた首相は同日午後に帰国しました。