2011年11月28日(月)
被災者にサラ金接近
被害者交流集会終わる
多重債務や東日本大震災による2重ローン問題など、被害者と法律家らが意見交換をする「第31回クレサラ・ヤミ金被害者交流集会」(全国クレジット・サラ金問題対策協議会などが主催)は27日、最終日を迎え、全体会を行いました。
被災地からのリレートークでは、福島県南相馬市から愛媛県に避難した男性が登壇。原発をつくらせてしまったおとなたちの責任を訴え、「有権者として政治を見極めていきたい」と話しました。
岩手県宮古市からきた宮古民商ウミネコ道場の木村明事務局長は、被災した自営業者にサラ金会社から電話がかかっていると報告。「再建しようと頑張っている被災者につけこむ行為だ。クレサラ被害と貧困をなくすために、これからも力を尽くしたい」と話しました。
日本弁護士連合会の宇都宮健児会長は「地震と津波は天災だが、原発は人災」と強調しました。原発で働く作業員の中には、電力会社の下請けで、多重債務者が日当8千〜1万円で働いているといいます。過酷な労働環境、非人間的な労働によってでしか維持できない原発はなくすべきと話しました。
柴田武男・聖学院大学政治経済学部教授が「貸金業法の改正が日本社会にもたらすものとは」と題して講演しました。
被災地の復興を「人間の復興」という観点から図ること、利息制限法の制限率の大幅引き下げ、生活保護などのセーフティーネットの充実を求めるなどの集会宣言を採択しました。