2011年11月5日(土)
首相、消費税10%表明
G20 国民無視の国際公約
野田佳彦首相は3日午後(日本時間同日夜)、フランス・カンヌで始まった20カ国・地域(G20)首脳会議で、「2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げる」との方針を表明しました。これを実現するための関連法案を「2011年度内に提出する」とも強調しました。
10年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げるとする方針は、6月30日に政府・与党社会保障改革検討本部が決めた「社会保障・税一体改革成案」に盛り込まれたものです。しかし、同成案は、閣議報告にとどまり、閣議決定されていません。10月28日の臨時国会での所信表明演説でも、野田首相は消費税増税には触れていませんでした。
G20首脳会議では、首相は社会保障の財源問題について、「まず、財政再建をしっかりやらないといけない」とも述べました。
直ちに撤回を
牧野由子(ゆうこ)消費税をなくす全国の会事務局長の話 私たちは、野田佳彦首相が3日からの20カ国・地域(G20)首脳会議で「2010年代半ばまでに段階的に消費税率を10%まで引き上げる」との関連法案を「11年度内に提出する」と国際公約したことに抗議します。
消費税増税は、大震災・福島原発事故による被災者をはじめ、貧困と格差が広がるもとで、震災の復旧・復興をいっそう遅らせるとともに、国民の暮らしと日本経済に大打撃を与えます。
消費税増税については、国民の世論が二分している中、国会の場でも論議がされていないものを安易に国際公約することは断じて許せません。
国民を無視した暴挙であり、直ちに撤回することを求めます。