2011年11月4日(金)
新システム いや!
よりよい保育へ 東京で大集会
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国や自治体の責任を投げ捨てて、保育を商品のように買うしくみに変えてしまう「子ども・子育て新システム」に反対し、ゆきとどいた保育を求める大集会(よりよい保育を!実行委員会主催)が3日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれました。全国から5000人の保育士や子ども連れの父母らが参加。「かつてない大きな運動をつくりあげていきましょう」と訴えるアピールを採択、都内をパレードしました。
野田政権は「新システム」の成案を年内にまとめ、来年の通常国会に法案を提出しようとしています。会場は集会カラーの黄色で染まり、「子どものための予算を増やして」「待機児なくそう!」「野田内閣に怒!」などと書かれたプラカードや、ハチ、ネズミの仮装、岩手県の伝統芸能「虎舞い」など、多彩な手作りアピールグッズがあふれました。
ステージから「団結して反対する世論をひろげれば、新システムを阻止できる!」と呼びかけると、参加者が「イエス!」と大きな声を返すなど、元気いっぱいの集会となりました。
福島県、京都府、群馬県の保育関係者、大阪の学童保育指導員、研究者らがリレートーク。福島第1原発の事故後も子どもたちを預かり続ける保育園の園長は、「事故から7カ月たってやっと外で遊べた4歳の子は、三輪車の乗り方を忘れていました。福島の子どもたちは私たちが守る。安心して子どもたちと生きていけるよう求めます」と訴えました。
「赤ちゃんの急死を考える会」の女性は、大阪府八尾市の事業であるファミリーサポートセンターから紹介された家に5カ月の娘を預けたところ、保育中の事故で脳死状態となってしまった体験を報告。「二度とこんな事故は起きてほしくない。子どもの人権をまもるため、よりよい保育行政を求めて行動をおこしたい」と話しました。
集会冒頭で基調報告にたった全国保育団体連絡会の実方(じつかた)伸子事務局長は、▽500万国会請願署名を11月中にまとめて臨時国会に提出する▽待機児解消に向けて保育所づくり、認可運動をすすめる▽自治体から「新システム撤回」の意見書をあげていく―などの行動をよびかけました。