2011年10月29日(土)「しんぶん赤旗」
介護労働者 ストで勝利
職場改善要求すべて実る
鹿児島の施設
鹿児島市の老人福祉施設で働く看護師や介護士らが職場の改善を求め、無期限ストライキを実施して行われた交渉は3日目の28日、労組の要求を経営者側にすべて認めさせる労組全面勝利で決着しました。
勝利したのは、医療法人紘淳会の運営する老人福祉施設「フェニックス」(同市谷山中央1)の労働者でつくる「全労連・全国一般労働組合鹿児島地方本部谷山中央医療福祉分会」(北原輝分会長、約60人)。
約40人がストに参加し▽3年間で21人が退職に追い込まれた不当な配置転換の根絶▽事務労働者を突然厨房(ちゅうぼう)に配転する嫌がらせや患者の前で労働者を怒鳴るパワーハラスメントのない職場▽ただ働きをやめさせるためのタイムカードの導入―などを求めていました。
経営者側との交渉には組合員全員が退職届を手に臨み、(1)パワーハラスメントのない職場の実現(2)不当労働行為や退職強要的な配転はしない(3)タイムカード設置―など7項目の協定書を結びました。
報告集会で看護師の北原分会長が「患者さんのためにもいい医療、介護ができる職場をと団結して頑張った私たちの全面勝利」と述べると、大きな拍手が起こりました。
北原分会長は「今年4月に県労連に相談に駆け込み、親身の援助で組合を結成しました。私への不当配移転の攻撃など困難をみんなの力で乗り越えての全面勝利です」と喜びを語りました。