2011年10月5日(水)「しんぶん赤旗」

岩国・三沢の米軍機訓練を移転

10日からグアムで 経費75%は日本側負担


 日米両政府は4日、在日米軍再編の一環として、米海兵隊岩国基地(山口県)、米空軍三沢基地(青森県)所属の米軍機が米空軍嘉手納基地(沖縄県)で実施している訓練について、米領グアムなどに移転することで合意しました。1回目の訓練は10日から31日まで、岩国基地のFA18戦闘攻撃機20機(約400人)が行います。

 燃料費や米兵の滞在費など、移転経費のうち日本側が約75%を支払います。これまでは米軍が“自前”で行っていた訓練を、「沖縄の負担軽減」という名目で日本国民が負担するものです。

 合意によれば、グアムのアンダーセン空軍基地および北マリアナ諸島の無人島周辺にあるファロラン・デ・メディニラ空対地射爆撃場が使用されます。

 グアムへの訓練移転は今年度中に2〜3回行われ、三沢、嘉手納所属機も行います。これに併せて日米共同演習も計画されています。

 日米両政府は、嘉手納基地で頻繁に訓練を行っている岩国・三沢所属機の訓練をグアムに移転することで爆音被害を軽減し、米海兵隊普天間基地「移設」で県民の理解を得たい考えです。

 しかし、岩国所属機など嘉手納への「外来機」の飛来はほぼ通年化しています。加えて、米本土からも米軍機が頻繁に飛来しています。年数回程度の訓練移転では、嘉手納基地の爆音被害の根本的解決にはほど遠いものがあります。

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