2011年9月29日(木)「しんぶん赤旗」

法人税は実質2%減

復興財源案 財務相認める


 安住淳財務相は28日の参院予算委員会で、政府・民主党が決めた復興財源案に関して「法人税は増税になっていない」と述べ、「増税」といいながら法人税については実質2%の減税になることを認めました。自民党の礒崎陽輔議員への答弁。

 安住氏は、法人税は現行の30%の法人税率(国税)を25・5%に引き下げた上で、法人税に1割の付加税を課すことにより、「実質は(実効)税率が28%台に下がる」と説明しました。

政府・民主党 復興で庶民増税案を決定

 政府・民主党は27日夜、首相官邸で三役会議を開き、東日本大震災の復興財源を賄うための増税案(総額11・2兆円)を決定しました。同日、民主党税制調査会が復興増税案をとりまとめたのを受けてのもので、全体として、大企業は実質減税、サラリーマンや自営業者だけが増税を強いられる中身となりました。

 同増税案では、所得税を2013年1月から10年間4%上乗せ課税し、個人住民税均等割については14年6月から5年間、年500円上乗せします。さらにたばこ税を12年10月から1本あたり2円増税します。

 法人税も増税対象に上げていますが、5%の減税を実施した上で、その減税の範囲内で「付加税」を12年4月から3年間に限って課すというもので、「法人税は雇用促進・経済成長戦略の観点から配慮する」(党税調案)と明記しました。

 政府・民主党三役会議は、復興財源のうち税外収入を当初の5兆円から7兆円に増額し、その分増税規模の縮小を目指すことを確認。税外収入の増額は日本たばこ産業(JT)株の全株売却などで捻出する見込みです。

 政府・民主党は今後、今回の復興増税案をもとに「与野党協議」を行うとしています。





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