2011年8月25日(木)「しんぶん赤旗」
子ども手当削減するな
高橋議員が撤回求める
衆院厚労委
|
日本共産党の高橋ちづ子議員は23日の衆院厚生労働委員会で、子ども手当を事実上廃止して児童手当を拡充する特別措置法案について、多くの世帯が児童手当より実質手取り額が減少する事実を示し、撤回を求めました。
法案は、支給額を3歳未満と第3子(小学生まで)を1万5千円に増やす一方、3歳〜中学生は1万円に減額します。金額について小宮山洋子厚労副大臣は「手取り額減少を回避するため」と説明しました。
高橋氏は、厚労省資料で試算(表)すると、年収300万円で3歳未満児のいる世帯で児童手当より667円増額するだけで、年収500万円から減少すると指摘。所得制限となる世帯だけに救済策を検討していることについて「逆に格差を広げる」と批判しました。小宮山副大臣は「マイナスになる世帯には申し訳ない」と答弁しました。
高橋氏は、あしなが育英会の子どもたちが「周りと同じことが手当でできるようになった。奪わないで」と訴えていることを紹介し手当削減を批判。児童手当に戻ると地方負担が増加することになることにもふれて、負担を地方に押し付けないよう求めました。
細川律夫厚生労働相は、「子どもを取り巻く環境は大変厳しい」としながら復興財源のためだと弁明。高橋氏は、子ども支援を政争の具にすることは許されないと批判しました。
|