2011年8月24日(水)「しんぶん赤旗」
実態調査・遺骨収集早く
シベリア抑留犠牲者を追悼
東京で集い
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シベリア抑留犠牲者追悼の集いが23日、千鳥ケ淵戦没者墓苑(東京都千代田区)で開かれ、元抑留者や遺族、国会議員ら約110人が参加しました。シベリア抑留者支援センターなどの民間団体が、旧ソ連軍最高司令官スターリンが強制抑留の指令を出したとされる日に毎年、開いてきたもので、今年で9回目です。
元抑留者の平均年齢は90歳。戦後65年の昨年6月に戦後強制抑留者特別措置法が成立し、特別給付金を6万4000人が申請・受給しています。
猪熊得郎・同センター世話人(82)があいさつしました。シベリア・モンゴルで亡くなった元抑留者6万人余のうち約1万9000人の遺骨しか日本に帰国していない現実をのべ、国の責任による実態調査と遺骨収集、体験の次世代への継承を求めました。
初めて集いに参加した韓国シベリア朔風会の李在燮会長(85)は、「特別措置法で除外された外国籍の韓国、台湾、中国の元『日本兵士』の補償問題、残された遺骨収集の問題を完全、速やかに決着させてほしい」と訴えました。
大塚耕平厚労副大臣が、細川律夫厚労相のあいさつを代読。「民間団体、関係省庁と協力し2015年までに遺骨収集、帰還を行う」とのべました。
日本共産党の井上哲士参院議員が「みなさんと力を合わせて、遺骨収集や次世代への継承などをすすめる」とあいさつしたほか、民主党、無所属議員があいさつしました。
同集いに引き続き、同日、衆議院第2議員会館で、韓国シベリア朔風会代表者と国会議員の懇談会が開かれました。
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