2011年8月20日(土)「しんぶん赤旗」
都労委命令
日航は提訴やめよ
2労組が抗議声明発表
日本航空乗員組合と日本航空キャビンクルーユニオンは18日、日本航空が同社の管財人・企業再生支援機構による不当労働行為を断罪した東京都労働委員会の命令(3日)を不服として、東京地方裁判所に取り消しを求めて提訴しようとしていることに対し、「断固抗議する」との声明を発表しました。
都労委命令は、両組合が解雇撤回を求める争議権確立のための組合員投票を行った際、支援機構が「争議権を確立した場合、出資しない」などの発言をしたことを支配介入行為と認定。日航に対し、謝罪文の交付・掲示を命じたものです。
日航は命令後、両組合による再三の申し入れを無視し続け、17日になって提訴するとの方針を掲載した文書を一方的に職場で配布しました。
声明では、日航が数々の違法行為を繰り返し、第三者機関で争われた事件は常に会社側の違法性が断罪され、是正が求められてきたにもかかわらず、反省のないまま現在にいたっていると指摘。
提訴はいたずらに係争を長期化させるだけであり、国民、利用者からも批判の的となるだろうと批判。航空会社の存立基盤は安全運航であり、その要は正常な労使関係を築くこととのべ、提訴方針の撤回を求めています。
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