2011年7月21日(木)「しんぶん赤旗」
小沢氏元秘書に禁錮求刑
陸山会事件 検察「裏献金を隠蔽」
民主党の小沢一郎元代表(69)の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐり、政治資金規正法違反罪に問われた元秘書3人の論告求刑公判が20日、東京地裁(登石郁朗裁判長)でありました。検察側は「国民に対する背信行為で、政治への不信感をまん延させた」として、元公設第1秘書大久保隆規被告(50)に禁錮3年6月、衆院議員石川知裕被告(38)に禁錮2年、元私設秘書池田光智被告(33)に禁錮1年をそれぞれ求刑しました。
検察側は論告で、陸山会が土地購入のために小沢元代表から借り入れた4億円の原資について、「小沢元代表や被告らは具体的な説明をしていない」と指摘。借り入れ後に陸山会名義の複数の口座に分散入金したことなどを、「借り入れを隠蔽(いんぺい)するための偽装工作だ」として、公にできない性質の資金だったと主張しました。
虚偽記載の動機は、ダム建設工事に絡み、中堅ゼネコン「水谷建設」から石川被告らに渡された計1億円の「裏献金」を隠すためだったと改めて主張。裏献金を認めた同社元社長らの供述は「詳細、合理的で信用性が高い」としました。
その上で、「公共工事発注をめぐる金銭受領が深く関係しているとみられ、動機に酌量の余地はない」と批判しました。
地裁は先月30日、石川被告らの逮捕後の調書の大半について、全文または一部を却下しました。判決期日は9月26日に指定されました。
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