2011年6月27日(月)「しんぶん赤旗」
難病患者の雇用促進を
多発性硬化症友の会 交流会開く
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全国多発性硬化症友の会は26日、東京都内で就労問題についての学習交流会をおこないました。多発性硬化症は、厚生労働省の特定疾患に指定されている神経難病の一つです。
全国労働組合総連合(全労連)の伊藤圭一調査局長が報告し、厚生労働省調査から難病患者の就労の全体状況などを紹介。「難病を抱えても、胸を張って働く権利を主張するのは当然のこと。病気があっても働きやすい職場は、利益重視で異常な働き方が当たり前になっている今の職場を見直すことにつながる」と語りました。
難病患者の雇用に関しては、国の「雇用開発助成金」制度があります。事業主がハローワークを通して正規雇用をした場合に事業主に助成するもの。この制度について参加者から、「事業主の手続きが煩雑で使い勝手が悪い。これでは雇用は進まない」と改善を求める声が出されました。
また、「難病患者にも『手帳』があって障害者雇用のように事業所の法定雇用率にも反映される仕組みがあればいい」「ハローワークで病気を理解してもらうのが難しく、壁になった」などの意見も。医師の診断書で通院のための「病気休暇」がとれる職場の例などを交流しました。
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