2011年6月25日(土)「しんぶん赤旗」

小規模化・高機能化へ職員配置抜本改善を

全国児童養護問題研究会が大会


 22日から東京都渋谷区内で開かれていた第40回全国児童養護問題研究会全国大会(主催・全国児童養護問題研究会)が24日、閉会しました。職員、研究者ら約310人が参加しました。

 児童養護施設の職員配置、里親制度推進などの社会的養護のあり方が厚労省で議論されるもと、施設の小規模化・高機能化のための職員配置、予算措置の抜本的改善等を求めるアピールを採択しました。

 同日は、これまでの社会的養護をふり返り今後を展望するシンポジウムが開かれました。

 児童養護施設・二葉学園(東京都調布市)の武藤素明施設長は、虐待などで行き場をなくした子を積極的に受け入れる「措置」の役割と最低基準堅持の重要性を強調。親への支援、子どもの自立支援の役割を果たすため、生活単位の小規模化に見合った職員配置や専門職の拡充など最低基準の引き上げが必要だ、とのべました。

 東京国際大学の村井美紀准教授は、「すべての子どもが安全・安心な場所を保障され、『自信』を持って生きていく場所が児童養護の原点だ」と話しました。入所対象年齢の22歳までの引き上げ、夜間保育の実施など今後の役割拡大のために、最低基準の引き下げを許さず公的責任を堅持することを訴えました。

 児童養護施設にかつて入所していた女性は、施設が子どもの権利を守る大切さをのべました。





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