2011年6月16日(木)「しんぶん赤旗」

詰め込み 結論出ず

保育所面積 区長会が反対意見

都審議会部会


 東京都の依頼を受けて認可保育所の園児1人あたりの面積基準を国の最低基準より引き下げる“詰め込み保育”を検討してきた都児童福祉審議会・専門部会(部会長・柏女霊峰淑徳大学教授)が、態度表明を断念していたことが15日、分かりました。特別区区長会の代表らが反対したためで、専門部会は14日の審議会に賛否両論を併記した「議論の整理」と題する文書の提出にとどめました。

 日本共産党の大山とも子都議が15日の都議会厚生委員会でこの問題を取り上げ、「区長会の代表と認可保育所の責任者の代表がそろって反対していることを、非常に重く受け止めるべきだ」「子どもたちの発達保障を全く考えていない」と厳しく批判。増加している待機児は、認可保育所の大幅増設で解消するよう強調しました。

 「中間まとめ」案を審議した3月29日の専門部会では、特別区区長会の代表が「面積基準の緩和は子どもにしわ寄せがいく施策」「子どもの福祉を最優先に考えると、最低基準の緩和につながる文脈については納得ができない」と強く反対。民間保育園の園長も「(基準緩和は)最初からずっと反対」と表明していました。

 都の方針案は、認可保育所の0〜1歳児の保育室面積基準を、国基準に基づく1人あたり3・3平方メートルから、待機児の解消策を名目に年度途中に限って2・5平方メートルへと大幅に引き下げるもので、1月27日の都児童福祉審議会・専門部会に提示。公的保育・福祉を守る東京実行委員会など保育関係団体が反対しています。





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