2011年5月30日(月)「しんぶん赤旗」
保育新システム 各党に問う
山下議員 公的責任が後退
大阪で聞く会
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保育に規制緩和と競争を持ち込む国の「子ども・子育て新システム」について考えようと28日、保護者らが各政党の意見を聞く集会を大阪市中央区で開きました。出席した日本共産党の山下芳生参院議員は、新制度で市町村の保育実施責任がなくなり「公的責任が非常に後退する」と指摘し、保育料の値上がりなどで低所得世帯への影響を危惧されるとのべました。
府内の保育所や学童保育所の保護者会171団体が参加した同システムを考える「大阪の保護者の会」が主催したもので、保育士や保護者約130人が集まりました。山下議員と自民党の竹本直一衆院議員が出席。同会代表で保護者の岩狭匡志さんは、新制度による民間企業の参入で、保育の質の低下が心配だと指摘しました。
山下議員は、待機児童の急増問題で公立の認可保育所を減らし続けてきた歴代・現政権の責任を追及し、増設を求めました。法改悪で地方任せになった保育所の最低基準についても「国の基準を復活して引き上げさせよう」と強調しました。
竹本議員も「最低基準は必要」と語りましたが、政権時代の責任については触れませんでした。
同僚と参加した保育士の男性(29)は、「今でも定員を超えているのに最低基準がなくなってショック。まともな保育なんてできなくなる」と語りました。