2011年5月20日(金)「しんぶん赤旗」
「君が代」強制条例出すな
大阪府議会各派に要請
憲法会議など
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大阪府議会の大阪維新の会(代表・橋下徹府知事)府議団が「君が代」斉唱の際に教職員に起立を義務づける条例案を提出しようとしている問題で、憲法改悪阻止大阪府各界連絡会議(大阪憲法会議)と自由法曹団大阪支部など12団体は19日、府議会各会派に対し、条例は憲法違反だとして撤回・反対を求めるよう要請しました。
「君が代起立条例案」(仮称)は、府立学校の入学・卒業式などで「君が代」を斉唱する際に教職員に起立を義務づけるというもの。また府教育委員会は同日、府立学校の全教職員に対し「君が代」斉唱時に起立するよう求める職務命令を出す方針を決めました。起立しなかった教職員は、地方公務員法に基づく懲戒処分の対象にするといいます。
要望では、斉唱強要が日本国憲法が定める国民主権をはじめ、基本的人権の享有(11条)、個人の尊重(13条)、思想及び良心の自由(19条)などに明らかに反すると指摘。「国旗国歌法」が制定(1999年)された国会の議論や答弁などで義務づけや強制はしないと確認されたことにも矛盾すると指摘しました。
日本共産党への要請で、宮原威府議団長は「少数の意見にも耳を傾けるのが民主主義です。国旗国歌法が決まった時でも、内心の自由を言わざるを得なかった。その原点までかえって、お互いに頑張りたい」と表明しました。