2011年3月30日(水)「しんぶん赤旗」
来年度予算が成立
共産党反対 救援・復興へ組み替え要求
一般会計総額92兆4116億円の2011年度予算が29日、成立しました。予算案はこの日、参院本会議で採決され、日本共産党や自民、公明など野党で否決。両院協議会が開かれましたが不調に終わり、憲法の衆院優越規定により、成立しました。
参院予算委員会で反対討論にたった日本共産党の大門実紀史議員は、「(東日本大震災の)被災者は、救援とともに国による復興のための一刻もはやい補償を切望している。政治に求められていることはこうした願いにこたえ、安全な日本をつくるための予算を示し、災害を乗り越える希望を国民に与えることだ」と指摘。その上で、「無駄なばらまきや原発推進の予算に固執し続けている予算は断固反対する」と表明しました。
大門氏は、被災者支援のため、個人補償の抜本的拡充や雇用確保、自治体への十分な財政支援を要求。そのため法人税減税や証券優遇税制を中止し、米軍「思いやり」予算を削減するなど、抜本的に組み替えるべきだと強調しました。
両院協議会で井上哲士参院議員は、「衆院を通過した予算案は大震災の現実を全く反映していない」「抜本的な組み替えで、被災者へ希望を与え、国民の暮らしを守り、安全な日本をつくることこそ求められる」と述べ、参院の議決を重く受け止めるべきだと主張しました。