2011年3月12日(土)「しんぶん赤旗」

障害者基本法

「改正」案、大筋で了承

当事者らの声 反映されず


 政府は11日、障がい者制度改革推進本部(本部長・菅直人首相)を開き、障害者基本法の「改正」案を大筋で了承しました。今月中に閣議決定し、今国会に提出する方針です。

 同法改正は、国連の障害者権利条約批准に向けたもの。改正法をもとに、国内関連法が整備されます。

 「改正」案は、▽意思疎通のための手段として手話を含む▽障害のある子どもがない子どもと共に教育を受けられる配慮をする▽施策の推進状況を監視する機関「障害者政策委員会」の設置―などを盛り込んでいます。

 同法改正に向けて、推進本部の下に設置され、障害のある当事者が多く参加する障がい者制度改革推進会議は昨年12月、「第2次意見」を取りまとめました。しかし、政府が推進会議に2月14日に出した同法改正の要綱案は、「第2次意見」などを反映したものではありませんでした。推進会議は政府に対し、▽障害の定義の見直し▽手話などを言語として認めること▽差別の禁止と合理的配慮の定義の規定―などを求めました。

 推進会議の意見を受けて同法「改正」案が出されましたが、今回も、推進会議の意見がほとんど反映されたものとなっていません。





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