2011年3月1日(火)「しんぶん赤旗」

在サハリン韓国人支援

日韓議員が交流

笠井氏「日本政府は誠意を」


 サハリン残留韓国人問題を解決するための日韓議員協議会が2月25日、国会内で開かれ、日韓の与野党国会議員らが出席し、日本共産党からは笠井亮衆院議員が出席し、発言しました。

 笠井氏は討論のなかで、日本政府が1989年から実施している在サハリン韓国人支援について、菅直人首相が昨年8月の談話で「人道的な協力を今後とも誠実に実施していく」と表明していることを指摘しました。

 その一方で日本政府は、同支援を実施するための予算を、「事業仕分け」を受けて大幅に削減していることを紹介。日本政府の対応が「首相談話と矛盾しないのか、現状を踏まえ検討する必要がある」と述べました。

 笠井氏は戦後補償問題について、日本政府は「二度と再び侵略戦争の過ちを繰り返さない決意の試金石として、国家責任の立場でとりくむべきだ」と指摘。そのうえで、在サハリン韓国人問題や「慰安婦」問題は、「国家による人道的な犯罪に関わる問題であり、速やかに必要な賠償をすべき性格のものだ」と強調し、日本政府が首相談話に基づき誠意ある対応を行うよう強く求めました。


 在サハリン韓国人問題 戦前、戦中を通じてサハリン(樺太)に渡った人々のうち、日本人のほとんどは戦後日本に引き揚げることができたのに対し、韓国人は故郷への帰還が認められず、サハリンに残留することを余儀なくされました。日本政府は1989年、同問題での支援を決定し、日韓の赤十字社からなる「在サハリン韓国人支援共同事業体」を発足させ、一時帰国や永住帰国などの支援を行っています。





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