2011年2月3日(木)「しんぶん赤旗」
B型肝炎九州訴訟 新たに28人
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B型肝炎九州訴訟で2日、新たに28人が福岡地裁に提訴(13次)しました。これで九州訴訟の原告は203人、全国では同日までに72人が加わり、10地裁で、702人になりました。同訴訟は現在、札幌と福岡の両地裁で和解協議が進められています。
今回新たに提訴した男性(66)=福岡県田川市=の妻は1998年、51歳のときに肝臓がんで亡くなりました。記者会見で、男性は「妻を守ってやれなかったことが残念だ。ハガキ1枚でいい。国は頭を下げてほしい」と語りました。
この日は、12次提訴(昨年11月)の口頭弁論も同地裁(西井和徒裁判長)で開かれ、原告の男性(63)=熊本県天草市=が意見陳述。B型肝炎が原因で離婚し、エノキダケ栽培の家業も失うなど「人生がめちゃくちゃにされた」と訴えました。男性は国側の代理人をしっかり見すえ、「人生を返してください」と強く迫りました。
弁論終了後、記者会見した谷口三枝子全国原告団代表は、「原告702人、これだけ多くの被害者が立ちあがったと聞き、涙が出てきた」と話し、国の謝罪や恒久対策の実現などをあげ「一日も早い首相の政治決断を求めていきたい」と語りました。
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