2011年1月29日(土)「しんぶん赤旗」
歯科「保険拡大を」9割
「時間・費用で放置」4割
保団連調査
歯科の窓口負担を過半数の人が高いと感じ、9割以上が保険適用範囲の拡大を望んでいる―。全国保険医団体連合会は28日までに、歯科医療に関する初の「1万人市民アンケート」の結果を発表しました。時間や費用を理由に、治療せず放置している人は4割近くに上りました。
同連合会は「歯科に自然治癒はなく、欠損したものは戻らない。早期発見、早期治療のためには、自己負担を下げて受診しやすくする必要がある」としています。
アンケートは昨年10〜12月、イベント会場や市民団体などを通じて協力を依頼、45都道府県の1万129人から回答を得ました。回答者は女性が約6割で、現在通院している人は37・1%でした。
歯は全身の健康にとって大切かとの問いには、「とても」95・3%、「少し」4・1%と、100%近くが大切と回答、歯と健康との関連に対する理解が進んでいることがうかがえました。
保険の利かない治療があることについて、91・6%が「保険の利く範囲を広げてほしい」と回答。窓口負担が「高い」は52・7%、「適当」は41・6%でした。
治療せず放置している所があるかでは、36・6%が「ある」と回答。特に20〜50代では4割を超えました。理由は「時間がない」が52・0%で最多、次いで「費用が心配」34・5%、「治療が苦手」32・1%でした。
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