2011年1月25日(火)「しんぶん赤旗」
薬害イレッサ訴訟
和解協議の席に着け
国が安全認めた薬で娘は…
厚労省前宣伝
|
薬害イレッサ訴訟原告団・弁護団は24日、東京・霞が関の厚生労働省前で「和解勧告及び所見」を受け入れて和解協議の席に着くよう宣伝しました。
東京、大阪両地裁の示した28日の回答期限日が迫っているにもかかわらず、被告の国が態度を表明していないため、和解協議の席につくまで同省前や国会前などで取り組みます。
原告団代表の近澤昭雄さんは「国が承認して安全と認めたから娘に抗がん剤のイレッサを勧めました。娘はベッドの上で横になって眠ることもできないほどの苦しみで、座った状態で亡くなりました。国の薬事行政を信じて飲ませた結果が苦しい副作用死でした。国は責任を取るべきです」と、国を強く批判しました。
弁護団事務局長の阿部哲二弁護士は「厚生労働省前の庭には二度と薬害を起こさないと『薬害根絶の碑』が建立されています。その後も薬害ヤコブ、薬害肝炎、薬害イレッサと薬害は繰り返されています。国はきちっと責任を果たそうとしていません。勧告に真摯(しんし)に従って対応すべきです」と決断を迫りました。
■関連キーワード