2011年1月21日(金)「しんぶん赤旗」
後期医療さらに延長
高齢者差別「新制度」14年から
厚労省
厚生労働省は20日、後期高齢者医療制度に代わる「新制度」の実施時期を当初の計画から実質1年遅らせる方針を明らかにしました。同日の全国厚生労働関係部局長会議で同省保険局の担当課長が表明しました。
民主党政権は2013年度から「新制度」移行の方針でしたが、それに向けたシステム改修経費を11年度予算に計上しませんでした。会議で厚労省側は「(今年の)春に法案が成立することを前提にして計上することは適当でないと判断した」と説明。法案成立後の11年度補正予算か12年度当初予算にシステム改修経費を盛り込み、2年弱の準備を経て14年3月から「新制度」を実施する意向を示しました。
民主党政権は公約していた後期高齢者医療制度廃止を先送りしたうえ、高齢者差別の根幹を残す「新制度」実施も実質1年先延ばしすることとなり、後期高齢者医療制度をずるずる存続させている格好です。