2011年1月18日(火)「しんぶん赤旗」

薬害イレッサ

和解勧告は画期的

高橋議員 不安あおる国を批判


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(写真)薬害イレッサ訴訟の和解勧告と所見について語る高橋ちづ子衆院議員=17日、国会内

 日本共産党の高橋ちづ子衆院議員は17日、薬害イレッサ訴訟の東京、大阪両地裁の和解勧告と所見(7日)を入手し、その内容を明らかにしました。

 高橋議員は「両地裁が和解の枠組みについて同じ内容で出していることが重要なポイントです」とのべて「所見は、イレッサの副反応について説明する『添付文書』では重篤な副作用である間質性肺炎についての記述が不十分だったとして、遺族に和解金の支払いを命じています」と説明。「添付文書を改善した、2002年10月15日以降の原告についても誠実な協議を求めている」のが所見の内容だと話しました。

 高橋議員は、国が「副作用が全てわかるまで承認できないとすれば、抗がん剤が承認されなくなる」などとがん患者同士を対立させるような発言をしていることに触れて「和解勧告はイレッサの承認が違法だったと言っているのではなく、承認前に得られていた副作用情報が、医師や患者に十分に提供されていなかったことを指摘しているにすぎない」と強調しました。「いたずらに患者の不安をあおるもので不当です」と国を批判しました。

 高橋議員は大阪地裁の所見で「想定外の早い時期に死亡した患者本人の苦しみと遺族の悲嘆は察するに余りある」とのべていることに注目。「『予後が不良とされた患者だから』やむを得ないのではなく、『生きる希望』を薬につないだのです」と話しました。

 そして、高橋議員は「画期的な所見であり、これを生かして早期全面解決とがん患者が抗がん剤などで死亡した時の副作用救済制度の創設のために全力をあげます」と決意を語りました。





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