2010年12月22日(水)「しんぶん赤旗」

国家補償実現へ全力

党被爆者問題委 認定制度の改善も

被団協招いて現状きく


 日本共産党被爆者問題委員会(責任者・小池晃政策委員長)は21日、党本部で会合を開き、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の田中熙巳事務局長らを招いて原爆症認定問題の現状について話を聞きました。


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(写真)日本被団協の田中事務局長(左から3人目)らから説明を聞く日本共産党被爆者問題委員会の小池責任者(右から3人目)ら=21日、党本部

 小池氏は会合の冒頭、核兵器廃絶の大きなうねりの中で、被爆者問題の根本的な解決が迫られているが、原爆症認定集団訴訟の解決に向けた日本被団協と政府との合意(昨年8月)にもかかわらず遅々としてすすんでいないとのべ、「ぜひ実態をお聞かせ願いたい」とあいさつしました。

 田中氏は、厚生労働省が設置した認定制度の見直しを議論する検討会について説明。日本被団協から田中氏と坪井直代表委員が同検討会の委員となっており、被爆者援護法改正による原爆被害への国家補償実現と原爆症認定制度の改善を検討会の中心課題にしたい、と語りました。

 原爆症認定申請の審査結果について田中氏は、現在の基準が、爆心地から約3・5キロ以内で直接被爆するか、投下後100時間以内に入市した被爆者に生じた七つの病気を積極的に認定するとしながら、実際には1・5キロを超えた被爆者や入市被爆者の申請が認められていないと指摘。「残留放射線の影響をどう被爆者対策に生かすかが課題です」と訴えました。

 小池氏は、被爆者問題解決のためにこれまでも超党派でやってきたとのべ、国家補償にもとづく援護法改正と、認定申請の大量却下問題など、現行法の中でも個別対策をすすめ、事態を打開するために国会議員団、党全体で全力をつくすと表明しました。

 会合には小池氏のほか、笠井亮事務局長・衆院議員、赤嶺政賢衆院議員、井上哲士、田村智子の両参院議員、仁比聡平前参院議員、川田忠明平和運動局長が出席。日本被団協からは田中氏のほか、岩佐幹三、木戸季市、児玉三智子、山本英典の各事務局次長が参加しました。





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