2010年12月4日(土)「しんぶん赤旗」
B型肝炎訴訟
年内解決へ決断を
原告団 全国から官邸前に集結
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集団予防接種でB型肝炎ウイルスに感染させられ肝臓病になった被害者らが国に損害賠償を求めたB型肝炎訴訟の全国原告団・弁護団は3日、東京・永田町の首相官邸前で「菅首相は年内解決へ決断せよ」と訴えました。
札幌地裁での和解協議が年内2回と迫り、全面解決へのヤマ場となっていることから全国の原告が上京し宣伝。全国原告団代表の谷口三枝子さんは「B型肝炎被害者と薬害C型肝炎被害者を差別することは納得いきません。B型も、C型も国の責任です。私たちを見殺しにせず、早く決断してください」と話しました。
谷口さんの長女(30)は母子感染、1年前までは発症していないキャリアーでした。「職場などの人間関係で苦しみました。(未発症の)キャリアーはいつ爆発するかわからない時限爆弾を背負わされています」とのべ、キャリアーに賠償責任を負わない国を批判しました。
東京訴訟原告の田中義信さんは「提訴からも原告が11人も亡くなっている」と指摘。早期全面解決の必要性を訴えました。
九州訴訟原告の女性は、「私が感染を知ったのは出産のとき。発症していないキャリアーでした。子どもに感染させてしまいました。私は悔しいです。一家4人バラバラになってしまいました。国はキャリアーの賠償をしないと言っていますが苦しみを分かち合い全員を救済してください」と訴えました。