2010年11月10日(水)「しんぶん赤旗」
介護・医療 負担増やめよ
衆院予算委で高橋氏
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日本共産党の高橋ちづ子議員は9日の衆院予算委員会で、介護・医療など社会保障分野での負担増計画を批判し、政府の責任を果たすよう迫りました。
高橋氏は、「小泉改革」で切り捨てられた社会保障が政権交代によって修復されるという国民の期待は裏切られてきたと述べました。その上で、導入から10年たった介護保険では、(1)生活援助など軽度者に対する給付の縮小(2)軽度者の利用者負担引き上げ(3)被保険者の40歳未満への拡大―が検討されていると指摘。これでは家族が介護を抱える10年前に逆戻りしてしまい、介護が市場任せになってしまうと批判しました。
細川律夫厚生労働相は、介護の市場化が雇用増につながるとしつつも「(サービスを介護保険の)外に出すことはない」と述べました。
高橋氏は、政府が2013年度から実施を目指す新たな高齢者医療制度で、70〜74歳の窓口負担を1割から2割に倍増しようとしていることを批判。保険料が20年には3割増、25年には5割増となるのに、基礎年金額は25年になっても2%程度しか増えないという事実を厚労省の試算で示し、「年金は増えないのに、とられる分だけ増やすのか」と批判しました。
保険料だけでなく公費負担も増えると釈明する細川氏に対し、高橋氏は、“新制度”では、13年度と比べ25年度で市町村負担が400億円も増えるのに、国の負担は500億円も減ると指摘。「負担が増えるのは財政力のない市町村だ」と、国がまず責任を果たすよう迫りました。