2010年10月21日(木)「しんぶん赤旗」

子どもの貧困なくそう

日弁連が集会「国の対応不十分」


 政府が相対的貧困率を公表してちょうど1年となる20日、日本弁護士連合会(日弁連、宇都宮健児会長)は国会内で「子どもの貧困の根絶に向けて」と題する集会を開きました。

 集会では、「貧困率公表1年を迎えるにあたっての会長談話」を出して、子どもの貧困根絶に向けた具体的施策を提言しました。

 会長談話は、「より詳細な貧困の実態調査や分析、貧困率の削減に向けた中長期的な政策の提示は行われていない」と国の対応の不十分さを指摘。「具体的期限を定めた貧困率の削減目標を設定して、その目標を達成するため、労働、社会保障、教育などの分野における総合的かつ具体的な計画を策定し、実施するよう強く求め」ています。

 集会は、8日に盛岡で開かれた人権擁護大会で採択された決議にもとづき開かれたもの。日本における子どもの貧困の状況、日弁連が調査したイギリス、フィンランド、ドイツ、デンマークにおける貧困対策について報告があり、国と地方公共団体に求める六つの提言が行われました。


 貧困率の公表 昨年10月20日、厚生労働省は全国民の年間所得の中央値の半分以下の低い所得で暮らす国民の割合を表す「相対的貧困率」を初めて公表しました。「相対的貧困率」は15・7%で、17歳以下の子どもの貧困率は14・2%、ひとり親世帯の貧困率は54・3%でした。





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