2010年10月16日(土)「しんぶん赤旗」
保育所待機の母、悲痛
夫が病気で退職。働きたいのに八方ふさがり
来月出産。15カ所あたったがすべてダメ
関係者が電話相談
「子どもを保育所に入れたいのに、入れない!」―。15日、「保育所ホットラインIV」電話相談(主催=全国保育団体連絡会・東京都保育問題協議会)には、全国の待機児童を持つ親から悲痛な叫びが寄せられました。
うつ病を患った夫が11月に退職するという2歳と0歳の2児の母は、「私が働きたいが、保育所に入れない。保育所に入れないから、仕事が見つからず、仕事が決まらないと保育所に入れない」と八方ふさがりの状況を語ります。「保育所に入れるまでの助成制度をつくってほしい」と、切実な要求を寄せました。
11月に出産予定の女性は、「15カ所あたったが、すべてダメだといわれた。役所には、『今(保育所に)入っている子が死ぬか引っ越すかしないと空きはでない』といわれた」と語り、「海外ではさまざまな方策があるのに、日本にはなぜないのか。仕事を続けたいのに、(保育所がないから)辞めなきゃいけないのはおかしい」と憤りました。
全国保育団体連絡会の上野さと子副会長は、「待機児童問題は年々深刻さを増しています。寄せられた深刻な実態を厚生労働省に伝え、認可保育所を増やすための整備計画を緊急に行うよう働きかけていきたい」と話します。
きょうまで
電話相談は、16日午後8時まで。電話0120(696)255
寄せられた声は、よりよい保育を求めて11月14日に開かれる「11・14大集会」と同15日にとりくまれる国会要請行動で厚労省に持ち込まれます。