2010年10月15日(金)「しんぶん赤旗」
安全なワクチン 定期接種化を
「子の命は平等」 都内を行進
「子どもたちの命は平等だ!住むところやお金のあるなしで格差をつけるな!」―。ワクチンの定期接種化などを求めて14日、全国から集まった100人を超す参加者たちが都内をデモ行進しました。
主催は、13団体でつくる「2010年『希望する子どもにワクチンを』デモ隊実行委員会」。
デモ行進前の集会では、責任者で細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会の吉川恵子さんが「日本では定期接種化されていないため高額な自己負担が強いられています。守れるはずの命を守れていない。WHO(世界保健機関)が推奨するワクチンの定期接種化を」と訴えました。
全国保険医団体連合会の住江憲勇会長は「皆さんの粘り強い活動で、細菌性髄膜炎を予防するヒブ(インフルエンザ菌b型)、肺炎球菌ワクチンと子宮頸(けい)がんのHPVワクチンは無料接種化に向けて補正予算に計上されそうです。おたふくや水痘、B型肝炎ワクチンとポリオの不活化ワクチンなども運動を強化して勝ち取りましょう」とあいさつしました。
定期接種化されているポリオは、生ワクチンを使っているため、100万人に2〜4人はワクチンで感染してしまう問題があります。
乳児のときに生ワクチン接種で感染した「ポリオの会」の男性(45)は、車いすで参加。「毎年被害者が出続けているのに国は毒性のない不活化ワクチンに切り替えず、放置している。被害者自身が声をあげて、不活化ワクチンへの切り替えを訴えたい」と語りました。