2010年10月15日(金)「しんぶん赤旗」
後期医療 廃止求める 市民団体が署名
娘に心配かけられない
東京・巣鴨商店街
毎月4のつく日に開かれる縁日でにぎわう東京都豊島区の巣鴨地蔵通り商店街で14日、後期高齢者医療制度の廃止を求める宣伝・署名行動が行われました。全国老後保障地域団体連絡会と東京都老後保障推進協会、東京社会保障推進協議会が取り組んだもので、6人が参加し、1時間弱の行動で110人分の署名が集まりました。
「民主党は後期医療廃止の公約を先延ばししようとしています」との訴えに、道行く人が次々と足を止め、署名に応じました。
東京都では後期高齢者医療保険料を滞納した約1400人から正規の保険証を取り上げ、代わりに6カ月間しか使えない短期証を発行しています。
マイクを握った老地連代表委員の城田尚彦さんは「必死になって今日の日本を築いてきた功労者に対して、『お金の切れ目は命の切れ目』として切り捨てるのは、どうしても許せません」と訴えました。
署名に応じた北区の女性(71)はアパートで1人暮らし。「40年働いてきて年金は月たったの6万2千円よ。家賃にも足りない。だから今も働いてるの」と話しました。
「さんざん働いて税金を納めてきたのに年寄りがいじめられるような政治に腹が立つ」と怒りながら署名していたのは、北区の80歳の女性。「ひざが痛んで通院しているけど、娘たちには心配かけられない」と述べました。
江戸川区に住む女性(71)は「夫婦2人とも70すぎです。いつ病気やけがをするかわからないので医療費は高くされると困ります」と訴えました。
「国はもっとお年寄りに優しくしてほしい」と署名をした台東区に住む女性(75)。「年金が少ないのに税金や医療費が高い。菅首相は何をしているの」
友人と待ち合わせしていた20代の看護学生の女性も「後期高齢者医療制度のことは知っています。廃止してほしい」と話し、署名しました。
参加者からは「やっぱりお年寄りは怒っていますね。若い人もけっこう関心がある」との感想が出ました。