2010年10月10日(日)「しんぶん赤旗」
国立32大学理学部長会議
基礎科学振興へ緊急声明発表
“ノーベル賞も長年の研究成果”
全国32の国立大学理学部長でつくる会議が8日、基礎科学の振興へ理解と支援を求める緊急声明を発表しました。
声明は、今回のノーベル化学賞について「1970年代に行われた基礎研究の成果が、医薬品や液晶などの開発に結実し、人類の福祉に多大な貢献をした」ことが評価されたのだとのべ、理学の成果は数十年を経て社会に大きな影響を与えるものも数多い、と指摘。
基盤的経費である国立大学運営費交付金のこれ以上の削減は大学の存立自体を脅かし、科学研究費補助金の削減は研究環境の劣化や若手研究者の育成にも大きな影響を及ぼすと訴えています。
その上で、2011年度予算の概算要求で、これらの予算の一部が特別枠に入っており、これが認められなければ「昨年度より大幅に削減される」と、支援と理解を求めています。