2010年9月29日(水)「しんぶん赤旗」
NEC関連企業・偽装請負
賃金、正社員の半分
原告が職場の実態証言 熊本地裁
NECセミコンダクターズ九州・山口(NECセミコン、本社・熊本市)の錦工場(錦町)での偽装請負・解雇は無効として、直接雇用を求め起こした裁判の第3回口頭弁論が27日、熊本地裁(貝阿彌亮裁判官)で開かれました。
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裁判をしているのは柳瀬強さん(56)、松永政憲さん(56)、柴田勝之さん(30)の3人。人吉市内の運送会社にNECセミコン錦工場で働くとして入社し、6年3カ月〜4年6カ月の間働いてきました。しかし、一昨年12月から昨年3月にかけ「NECセミコンの生産縮小のため」を理由に解雇されました。偽装請負は4社がかかわる複雑なもの。熊本労働局も昨年、偽装請負の是正指導をし、NECセミコンに直接雇用の推奨をしています。
この日は、同工場の正社員として働いたことのある原告の松永さんが意見陳述。偽装請負では正社員のときの半分の賃金だったとのべました。また、NECセミコンの正社員からの指示で働いたことや「休めば賃金カットされ生活にも響き、交代者も(同工場関係者から)自分で探す必要があった」というひどい労働実態を明らかにしました。
会社側は、“3人が働いていたことも知らない”という無責任な主張をしています。
次回は12月13日午後3時からです。