2010年9月25日(土)「しんぶん赤旗」
児童虐待の現状・相談体制など検討
日本共産党チーム発足
児童虐待事件が多発するなか、日本共産党国会議員団は24日、「児童虐待問題プロジェクトチーム(PT)」を立ち上げました。責任者は高橋ちづ子衆院議員、事務局長は宮本岳志衆院議員です。PTメンバーは、塩川鉄也衆院議員、井上哲士参院議員、山下芳生参院議員、田村智子参院議員。
発足した児童虐待PTは同日、厚生労働省と文部科学省の担当者からヒアリングを行い、児童虐待問題の現状について報告を受けました。
厚労省からは、児童虐待の相談対応件数が10年前と比較しても約3・8倍となり、死亡事件も相次いでいること。また、虐待を受けた子どもを保護する「一時保護所」の約3割が、定員を超えて入所させているなどが報告されました。
文科省からは、学校の教職員に、児童虐待についての研修を行っていることや、小中学校へスクールカウンセラーを配置し、相談体制の充実を推進していることなどが報告されました。また、児童相談所や学校、保育所などの関係団体が連携し、虐待を防止する「子どもを見守り育てるネットワーク」づくりを推進していることも報告されました。
ヒアリング後、同PT責任者となった高橋氏は、「厚労省も文科省もさまざま手だてをとっているが、実際に虐待は増えているし、最悪の事件も防げていない。10年間で相談が3・8倍になったのに、児童福祉司は2倍。まだまだ体制は不十分。ひきつづき現場の声を聞くなどし、対策をとらせていきたい」と話しました。