2010年9月9日(木)「しんぶん赤旗」

後期医療廃止/安心の介護保険へ/国保の確立を

国は直ちに実施を

中央社保協が厚労省要請


 中央社会保障推進協議会(中央社保協)はこのほど、後期医療や介護制度などについて厚生労働省に要請しました。要請項目は、▽後期高齢者医療制度のすみやかな廃止▽高齢者が安心して受けられる介護制度の実現▽社会保障としての国保制度の確立の3点です。

 東京、千葉、埼玉、大阪の各都府県社保協や保険医団体連合会、自治労連、年金者組合などから20人が参加しました。厚労省は各担当者が対応しました。

 後期医療では「制度の速やかな廃止と、もとの老人保健制度にもどして」「70歳から74歳の窓口負担を原則1割負担にしてください」と要請しました。

 厚労省の担当者は、「高齢者医療の新たな制度を検討している。もとの制度に戻すことは考えていない」などと答えました。

 参加者は「75歳になり後期高齢者医療制度の下で年間7万2000円も負担が増えた人がいる。年齢で『別勘定』にする制度は、すぐに廃止を」と重ねて要求しました。

 介護保険制度では、「国庫負担を大幅に増やし、利用者の負担は軽減を」などと要請しました。厚労省側は、「国庫負担の大幅な引き上げは難しい」と冷たい回答をしました。

 「サービスの制限をすることなく、必要な介護をうけられるように」との要請に対して、厚労省は「介護保険部会で検討している」としました。

 社会保障としての国保制度の確立を求める要請では「国庫負担を増やし、高すぎる国保料の引き下げを」「短期保険証、資格証明書の発行は直ちに中止を」「窓口負担の軽減を」と求めました。

 これに対し厚労省は「一定は保険料であがなうべきだ。引き上げは困難」と答弁。

 また、「国保は相互扶助制度。短期証、資格証明書は制度の安定運営のためには重要だと考えている」としたため、参加者からは「国保法には相互扶助とは書いていない。認識の誤りだ。法に基づく運営を」と厳しく指摘する意見がだされました。





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