2010年8月8日(日)「しんぶん赤旗」
障害児輝く教育改革を
「つながる」テーマに全障研大会
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障害者の発達保障を掲げる研究運動、全国障害者問題研究会(全障研)の第44回全国大会が7日、名古屋市中区の愛知県体育館で始まりました。初日の全体会には2500人が参加。障害者自立支援法廃止をめぐる情勢や、障害を持つ子どもたちが社会の中で生きるための教育改革が報告されました。8日まで。
今年のキーワードは「つながる」です。
日本福祉大学の近藤直子副学長が記念講演し、「通う場」と「素敵な出会い」があることで、子どもたちは発達する可能性が花開くと、自身の体験を通じて語りました。また、1960年代から10年単位で障害者運動の歴史を振り返り、「義務教育から放課後生活にまで通える場が広がり、実践の中身も豊かになっている。家族と職員のつながりが政策を変革してきた」として、歴史を進めてきた力に確信を持とうと明るく呼びかけました。
基調報告は、国に障害者自立支援法の廃止と新法制定を約束させたものの、合意に反する逆流が起きていると指摘。「応益負担」の仕組みが温存されている「改正」案への反対を表明しました。
また、重点報告として荒川智委員長が教育改革を提言。「インクルーシブ教育とは、通常の学級に障害のある子どもを通わせるかどうかという話ではない。競争と排除ではなく、共同を原理として、通常教育の改革や地域づくりを土台としている」と説明しました。
8日は、46分科会と3特別分科会が日本福祉大学で行われます。
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