2010年8月7日(土)「しんぶん赤旗」

熱中症 低所得者対策を

民医連・全生連

厚労省に要請


 記録的な猛暑による熱中症で倒れる人が相次いでいる問題で、全日本民主医療機関連合会(藤末衛会長)と全国生活と健康を守る会連合会(松岡恒雄会長)は6日、一人暮らしの高齢者などのクーラー使用の経費に対する補助制度の実施など熱中症対策を厚生労働省に申し入れました。

 両会は「熱中症になるのは、一人暮らしの低所得者が多い」と指摘。(1)各自治体に訪問活動の実施や昼間に公的施設など緊急避難できる場所の確保を行うよう指導・財政支援する(2)クーラーの設置・修理費用や電気代への補助制度を実施し、電力会社に電気代の減免制度実施を要求する―などを求めました。

 同省社会・援護局は「(熱中症被害の)状況は重く受け止めている」と語りました。

 辻清二全生連事務局長は「命にかかわる今日、明日の問題だ」とし、一刻も早く対策をとるよう求めました。

 河内光久東京民医連事務局次長(53)は、熱中症で亡くなった人が死後1週間後に発見され、同居の認知症の配偶者も危険な状態にあったと訴えました。

 代々木病院(東京都渋谷区)の前林茂雄さん(60)は「命にかかわるのでクーラーをかけているが、経済的負担が心配だという人が多い」と強調。大阪民医連の小谷朋さん(43)は「災害時に避難所をつくるように公民館を開放し、活用させてほしい」とのべ、東京・墨田区生活と健康を守る会の吉田喜美さん(81)は「灯油代には公的な助成が行われている。冷房代にも補助をお願いしたい」と訴えました。





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