2010年7月23日(金)「しんぶん赤旗」
自立訓練の場奪うな
塩原視力障害センター存続を
「会」が厚労省要請
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国立塩原視力障害センター(栃木県那須塩原市)の存続を求める会は22日、厚生労働省に対して要請行動を行いました。
厚労省は同センターを2012年度末をもって廃止する方針で、来年度の利用者募集を停止する動きがあります。同会は、センター廃止をさせないためにも募集を継続するよう訴えています。
同会は、要請の中で、「障害者自立支援法の1割負担が入所者を減らしていること。卒業後、センターがないと働くことに不安。厚労省はニーズの低下を言う前にセンターの存続を宣伝すること」を伝えました。生田目(なばため)和美会長(33)は、「厚労省は実態を見てほしい」と強く廃止に抗議をしました。
埼玉県所沢市の国立障がい者リハビリテーションセンターの学友会会長である宮之原滋さん(46)は「塩原のセンターを廃止して、私たちの施設に詰め込めばいいという考えでは、手に仕事をつけたい視覚障害者を切り捨てることになる」と批判しました。
塩原センターで学ぶ男性(36)は「役場は全然、センターの存在を教えてくれませんでした。利用者が減ったのはセンターのことを知らせていない国に責任がある」と指摘します。
同会は「視覚障害者から自立訓練施設を奪うな」と同省前で宣伝、点字はがきをビラに付けて配りました。各政党への要請行動も行いました。
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