2010年6月22日(火)「しんぶん赤旗」
看護・介護の実態交流
医療研究全国集会開く
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患者・住民と医療・福祉労働者の人権・生命の尊厳を守ろうと、第37回医療研究全国集会が18〜20日の3日間、金沢市内で開かれ、約千人が参加しました。主催は、日本医労連などでつくる同実行委員会。
主催者あいさつした田中千恵子実行委員長(日本医労連委員長)は、看護労働実態調査で慢性疲労が7割に達するなど、「疲れはてた状態でいい看護・介護はできない」とのべ、参院選にむけ医療・社会保障の拡充を訴えようと、よびかけました。
地域医療や看護、介護など12の分科会がありました。医療政策と看護労働分科会では、看護師不足や長時間勤務などの実態を交流。「2交代勤務では集中力が持続しない。朝方には体力も思考も限界だ」「夜勤回数だけでなく、夜勤後の連続した休暇の確保、週当たりの労働時間の短縮などが重要だ。運動が急がれる」との発言が相次ぎました。
看護ケアの分科会では、終末期看護や訪問看護の実践などについて討論しました。
介護労働の分科会では、介護保険制度が実施されて10年、非正規雇用労働者を中心に深刻な低賃金がある一方、利用者は「保険あって介護なし」の実態を交流。「低所得者ほど必要なサービスが利用できない」「専門職としての身分保障、賃金保障が必要」との報告がありました。
JA長野厚生連・佐久総合病院医師の色平哲郎氏と作家の落合恵子氏が記念講演しました。
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